映画や舞台などを鑑賞した感想文をアップして行きます。

2006/05/22

エド・ウッド



監督:ティム・バートン
出演:ジョニー・デップ
   マーティン・ランドー
   サラ・ジェシカ・パーカー
   パトリシア・アークエット
   ジェフリー・ジョーンズ
1994年アメリカ

 これは、史上最低の映画監督と言われたエド・ウッドという実在する人物の伝記的な映画である。1994年に製作された映画だと言うのに、古めかしいモノクロ映像。おそらく、エド・ウッドが生きていた時代の雰囲気を出すためだろう。

 映画が撮りたくて撮りたくてたまらないエド・ウッドは、積極的な売り込みと、チャンスを生かしながら、次々に映画を製作して行く。その強引さは、まるで詐欺師のようだ。それでも、誰も彼を憎まない。恋人には長いこと黙っていたが、実は、彼は女装を趣味としている。そんなはちゃめちゃな映画監督を、ジョニー・デップが演じている。

 映画製作にお金をかけたくないために、出演者は彼の周りに居る素人と、たまたま知り合いになったベラ・ルゴシという、長年ドラキュラの役を演じ続けていた有名な俳優だ。ベラ・ルゴシは、ここのところ仕事がなくて困っていたが、エド・ウッドによって映画の世界に戻ることができて、生き生きとしている。彼の友人たちも、そんなはちゃめちゃな彼に協力的である。

 エド・ウッドは、とてもアバウトな監督で、撮影した映像が完全でなくてもOKを出し、撮り直しをしない。そのため、短時間で何カットも撮影することができる。とにかく、周りの人間をどんどん自分のペースに巻き込んで行くが、どこか憎めない監督だった。それは、彼が知り合った人たちとの絆を大切にしていたからかもしれない。

 アイディアは次々に浮かぶのに、映画作りがアバウトであるがゆえに、どうしても三流に転んでしまうエド・ウッド。それでも、多くの仲間たちに支えられながら、生涯映画を撮り続けた。そんな監督の話である。

 監督がティム・バートンなので、おかしな展開を期待してしまうのだが、伝記的な映画として、まじめに作られている映画である。深く考えずに、何でも思いつきで実行してしまうエド・ウッド。私はその映画監督を知らないが、ジョニー・デップが演じたそのものであるような気がしてならない。

 映画は撮ることに意義がある。というような教訓にたどり着いてしまうような、そんな映画である。

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